研究テーマ・グループ Research Themes and Groups

利活用に関する研究グループ「GSC経済チーム」

チームリーダー:古澤 泰治(東京大学 経済学研究科・教授)

研究テーマ:グローバルサプライチェーンのレジリアンス及び地球環境との関係

経済学研究科
教授
古澤 泰治
グローバル・サプライ・チェーンのレジリアンスおよび環境への影響に関する研究推進と総括
経済学研究科
特任助教
川窪 悦章
サプライ・チェーンのデータ分析
経済学研究科
教授
澤田 康幸
サプライ・チェーンのデータ分析
公共政策大学院
専任講師
Qianxue Zhang
(ジャーン チェンシュエ)
サプライ・チェーン・モデルの構築
アジア経済研究所
研究員
渡部 雄太
サプライ・チェーンと環境問題
慶應義塾大学
教授
杉田 洋一
サプライ・チェーン・モデルの構築
明治大学経営学部
特任教授
新宅 純二郎
特定産業に絞ったサプライ・チェーンに関する研究協力

グローバルサプライチェーン(GSC)に関する2つの研究を大きな柱とします。一つは頑強なGSC実現のための政策を探る研究であり、もう一つはGSCと地球環境との相互作用を解き明かし、持続可能な経済成長を実現するための政策を問う研究です。

GSCの頑強性(レジリアンス)と経済効率性にはトレードオフが存在します。現在のGSCの状況を把握し、脆弱な箇所を特定化し、経済効率性をそれほど損ねることなく頑強なGSCを実現するために必要な政策を導き出すのが、最初の研究の目的です。そのため、貿易などの各種データを説明する一般均衡貿易モデルを構築し、地政学リスク、パンデミックリスク、地球環境の変化による自然災害リスクなどの様々な世界規模のリスクが、GSCを通じてどのように世界経済に影響を与えるのかを分析します。その上で、こうしたリスクに対して頑強なGSCを構築するための政策を探っていきます。

GSCと地球環境に関しては、持続可能な経済成長を可能にする政策提言を行うことを目的とします。経済成長を促進するGSCの進展が地球環境に及ぼす影響は自明ではなありません。GSCの進展に伴い中間財の貿易が拡大すれば、中間財の輸送による温暖化ガスの排出は増えることになります。しかし他方で、GSCは効率的な生産を可能にし、結果的に生産に投下される資源は減少することも考えられます。世界の生産活動が地球環境に与える影響を可視化し、逆に環境変化が生産活動に与える影響も考慮に入れた上で、地政学的ショックなどが、国際貿易、世界各国の生産活動、そして地球環境に与える影響を分析します。